ハワイ・ホノルルの新鉄道とは?特徴や利用客が増えていない現状を簡単に紹介
ハワイ・ホノルルの新鉄道といわれるのが、2023年6月に開業したホノルル都市圏の鉄道「スカイライン」です。
オアフ島の本格的な旅客鉄道が76年ぶりに復活したことで話題となり、マイカー利用者が鉄道利用へと移行し、道路渋滞緩和が期待されていました。
しかし実際には、利用客が思ったよりも増えていないといわれていますが、ハワイ・ホノルルの新鉄道の特徴や現状を簡単に紹介します。
ハワイ初の高架式旅客鉄道
ハワイ初の高架式旅客鉄道は、日立製作所のグループ会社が造った電車であり、運転士不要の完全自動運転であることが特徴です。
最高時速は約88キロで、片道は22分程度で結びます。
線路幅は日本の新幹線と同じで、線路脇のレールの第三軌条から電気を取り込むことで走行します。
車窓からはダイヤモンドヘッドなどの雄大な景色を眺めることができ、静かな車内で英語とハワイ語のアナウンスが流れます。
無料のWi-Fiも完備されており、通勤中のメールの返信などにも便利です。
高架鉄道の車窓から眺めることのできる雄大な風景により、スカイラインと名付けられています。
完全自動運転の日立製車両
無人運転が原則であるものの、運転士が手動で電車を動かす必要が出た場合のために乗務員用のいすも置いています。
乗務員がいなければ乗客が座ることもでき、運転士気分で前面展望を味わうことも可能です。
沿線にはスカイラインが安全に走行していることを確認する運行管理センターがあり、係員が電車の走行位置や電車内、駅のリアルタイム映像などを監視しています。
利用客の伸び悩み
1日の利用者数は日本の赤字ローカル線並みの低水準といわれており、宝の持ち腐れになっているようです。
平日は午前5時ごろから、土・日・祝日は午前8時ごろから運行しており、10分おきに電車がくるため待つことなく乗車できます。
オアフ島の移動手段の中心的な存在であるザ・バスは、道路渋滞が深刻であり、遅れることも多いといわれていますが、スカイラインは安定した輸送です。
大勢の利用者を運ぶことができ、自動運転のため人手不足に陥る心配もありません。
また、専用の高架軌道を走りホーム柵も備わっているため、安全性も高いといえますが、利用客は延びていない状態です。
スカイラインが中心部へ延伸すれば、通勤や観光などの利用客が増えるとも考えられます。
中心部への乗り入れは2031年が予定されており、ホノルル市役所近くのシビックセンター駅への延伸のときであり、ミドル・ストリートから6駅延びることに期待がされています。