ハワイ固有亜種とは?チドリ目カモメ科の海鳥「ヒメクロアジラシ」を紹介
ハワイには、ハワイ固有亜種と呼ばれる動物や植物の絶滅危惧種が地球上で最も多く存在します。
豊かな自然と南国で癒しの場所といったイメージの中、脆い生態系上に成り立つ島々の集まりであり、種類によっては絶滅危機に瀕していたり絶滅してしまったりなど状況は深刻です。
その中でチドリ目カモメ科の海鳥「ヒメクロアジサシ」は、ハワイ固有亜種といわれています。
そこで、ハワイ固有亜種であるチドリ目カモメ科の海鳥「ヒメクロアジラシ」を紹介します。
ヒメクロアジアシとは
ハワイで「ノイオ」と呼ばれている海鳥が「ヒメクロアジサシ」で、西洋と太平洋の熱帯の島々で繁殖する海鳥です。
全長は38センチ程度で、チドリ目カモメ科に分類され、色灰色がかった黒の身体に、くちばしは細く長めなどの特徴があります。
ハワイ亜種は足がオレンジ色であるのに対し、北西ハワイ諸島を含めた他地域の個体群は、足が黒色といった違いも見られます。
主に海岸近くに住み、イカ・甲殻類・魚などを食べます。
ハワイの亜種のヒメクロアジアシは、岸壁の洞窟や棚に春の終わりごろから営巣を始めますが、他のエリアでは木へ営巣することが多いようです。
南東ハワイ諸島にすむ個体群のヒメクロアジアシは、ハワイの主要な島々に年中住んでいます。
今後、研究が進めば別種に分類される可能性もあるとされています。
ヒメクロアジアシがいる場所
ヒメクロアジアシは、海辺の断崖絶壁や樹上などに巣をつくることが特徴です。
主な餌場は海岸から約40マイル以内の海域ですが、これカツオなどの大きな魚に追われて海面近くに上がった比較的小さな魚を狙うためといわれています。
航海中のカヌーが島を大海原で探す際の手がかりとなる海鳥ともいわれているのは、朝は餌を求めて島から離れ、午後に戻る習性があるからです。
ヒメクロアジアシの向かう方向を見れば、島の存在する方向が確認できるといわれています。
海鳥を救出する施設とは
海鳥の雛鳥たちは、通常11月頃の満月の明るい夜に飛行訓練をします。
しかし市街地の灯りを満月と勘違いし、窓ガラスにぶつかって飛べなくなったり道路上から動けなくなったりする海鳥もいます。
ハワイ島のハワイ・ワイルドライフ・センターでは、このような雛鳥たちを救助して、リハビリを通じて野生へ戻す活動などを行っているようです。
一般から通報があったときや、パトロールで保護した野生動物をケアしています。