ハワイでイルカと一緒に泳ぐことができなくなった理由について解説
ハワイ旅行に行ったときは、イルカと一緒に泳いでみたいと考える方も少なくありません。
日本ではできない体験をハワイで!と訪れる方もいるでしょうが、実はハワイではイルカと一緒に泳ぐことは禁止されました。
以前までOKとされていたイルカとの遊泳が、なぜ禁止になったのか、その理由について解説していきます。
ハワイにいるイルカの種類
ハワイにいるイルカの種類は、海からジャンプするとき回転することで知られているハシナガイルカが主流とされています。
ハシナガイルカは、背中が黒灰色で側面は明淡褐色であることが特徴で、体長約170〜220cm・体重40~75キロとやや小柄なイルカであるといえます。
長い口ばしを持つイルカであるためハシナガイルカという名称がつけられており、素早い動きであるためスピナードルフィンとも呼ばれています。
ハワイに旅行に行ったときには、イルカと一緒に泳ぎたいと希望する方も少なくありませんが、2021年に全面禁止となりました。
禁止したのは米海洋大気局(NOAA)ですが、その理由は海洋哺乳類保護法によりハワイ諸島周辺海域に生息しているハシナガイルカの保護です。
イルカに近づくことを禁止する規制の内容
2021年9月28日に新たな規制の内容が発表されましたが、その1つがイルカへの接近禁止です。
ハワイ沿岸から2カイリ(約3.7キロ)内の海域で、ハシナガイルカには50ヤード(約45.7メートル)以内に近づくことが禁止されています。
規制の対象となるのは遊泳者だけでなく、ボート・カヌー・スタンドアップパドルボード・ドローンなども同様です。
イルカとのふれあいツアーの扱い
ハワイのツアーの中には、イルカと一緒に泳ぐことができる内容も含まれており、旅行者にもとても人気がありました。
普段目にすることのないイルカを見たり一緒に遊泳を楽しんだりというツアーを組んでいる会社も少なくなかったため、観光産業にも影響が及んだともいえます。
ハシナガイルカは夜行性であり、夜間に捕食目的で沖合へと泳ぎます。
日中は幼魚へ餌を与える以外に、休息する場所を求めて海岸近くにやってくる習性が見られることから、人と関わればイルカにストレスを与えてしまいます。
ハワイの旅行会社の多くは、イルカとの遭遇スポットにクルーズ船を出すツアーを組んでいますが、野生生物を目当てとするツアーは距離を取れば継続できるともしているようです。