ハワイアンバンドの中心的な楽器だった「スチールギター」とは?
ハワイアンバンドの中心的楽器だったのが「スチールギター」で、中高年層には懐かしい楽器ともいえます。
最近ではハワイのバンドで使われることが少なくなった楽器ともいえますが、1950~1960年代の日本のハワイアンバンドでは、必ずといっていいほど使用されていました。
昔のハワイアンミュージックのメロディーや歌の伴奏を担当していたのがスチールギターだったようですが、どのような楽器だったのか紹介します。
スチールギターとは
昔のハワイアンミュージックに欠かせなかったスチールギターには、次の3つの種類があります。
・シングルネックスチールギター
・ダブルネックスチールギター
・ペダルスチールギター
それぞれのスチールギターについて説明します。
シングルネックスチールギター
一般的なスチールギターはシングルネックスチールギターのことで、金属のバーを使って演奏します。
普通のギターのような複雑な押さえはできず、高音から低音と順番に弦が並んでいないため、演奏の際のチューニングには工夫が必要です。
ダブルネックスチールギター
ダブルネックスチールギターは、2通りのチューニングを使用できる使えるスチールギターが2台つながったタイプです。
また、3台や4台つながった3ネックや4ネックのスチールギターなどもあります。
ペダルスチールギター
ペダルスチールギターは、ペダルを踏んでチューニングを変えることができるスチールギターです。
昔のハワイアンバンドの中心的楽器
昔のハワイアンバンドでは、スチールギター奏者がバンドマスターだったことが多く、中心的な楽器として扱われていました。
演奏曲もアメリカ本土から旅行に訪れた方がハワイの印象を歌う曲が中心であり、英語のハワイアンだったといえます。
日本でもハワイアン歌謡と言える曲が加わり、憧れのハワイを連想させるスチールギターの音楽を喫茶店やダンスホールなどいろいろな場所で流していたようです。
最近のハワイ音楽の傾向
現在のハワイではスチールギター奏者が少なくなっており、少人数がフラソングを演奏することがほとんどです。
用いられる楽器も、ギター・ベース・ウクレレのみであるため、少人数でも思い切り響かせることのできる奏法や楽器構造になっています。
たとえばウクレレの大型化や弦の複線化などがその例ですが、昔のような多人数で迫力を感じさせる演奏をなつかしむ声もあるようです。