ハワイとココナッツの関係とは?なぜ至るところに植えられている?

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ヤシ科の種類は、世界の熱帯と亜熱帯を中心として2500以上に分布しています。

ヤシの実は、何層もの殻に覆われ固さもあり、水に浮いて長距離移動できるという特徴があるため、太平洋諸島に広く行き渡ったようです。

ただ、実が漂着し、安定した土壌に埋まって成長するためには、いくつもの偶然といえる要素が重なることが必要であり、その確率はけっして高くありません。

そのため無人島などで育っているココヤシは、実は人が植えた可能性が高いともいわれていますが、ハワイでは100種ほどのココヤシが観察できます。

ココナッツとは

「ココナッツ」とはココヤシの実のことですが、形は楕円で内果皮の基部付近には3つの孔ができます。

ココナッツにできる孔がサルの顔に似ているため、ポルトガル語でサルを意味するココスが名称に付けられたといわれています。

ハワイの街路樹や海岸の植栽に使われることが多いココヤシですが、根の張り方と養分摂取の関係から約8メートル間隔で植えられますが、成長後は100個前後の実を毎年50年に渡りつけます。

ハワイ文化とココナッツの関係

ハワイのココヤシは、実はポリネシア人が持ちこんだとされています。

花・葉・実・幹など、どれも利用できる有用な植物だったことから持ち込まれたとされており、ハワイの文化にも深く関わってきた植物といえるでしょう。

幹は建材・楽器・カヌー・食器などに使うことができ、葉は屋根葺きや籠など編み細工などに使われます。

葉の中肋は箒や燈火の支柱としても使われ、胚乳は髪や体に船乗りが塗って体温低下を防ぐことに利用されていました。

殻は食器や柄杓、中果皮の繊維は焚きつけやロープ、タワシとして使われ、胚乳は飲み物として今でも使われています。

開花前の花軸を切ると樹液が出ますが、そのまま飲むことや発酵させてヤシ酒として味わうこともできます。

ニウの種類

ココヤシはニウと呼ばれており、大きく2つの種類に分けることができます。

内果皮が黒いニウ・ヒヴァは、儀式・薬用・食用などに用いられます。

外果皮が赤味を帯びたニウ・レロは、燃料・建材・食用などに使われています。

1本のココヤシからはたくさんの実を収獲できますが、できるだけ水分の多く若い果実を採集したいときには、直接木に登って取るか道具を使って落とすしかありません。

たとえば幹に丈夫なヒモを回し、両端を左右の足首に結んで足の裏で幹を挟むように登り、回転させて実をもぎ取る方法などが用いられます。

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