ハワイの白い砂は実は人工的に作られたもの?世界有数の観光地の秘密とは

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ハワイといえば、白い砂で埋め尽くされたビーチに青い海といった、まさに楽園のようなイメージが強いといえます。

しかし、そのハワイの楽園のイメージは、実は近代に人為的に創られたものであることをご存じでしょうか。

もともと観光地ではなかったハワイが、世界有数の観光地になったその秘密について紹介します。

元々は出稼ぎの場所だったハワイ

もともとハワイは、現在のように楽園として人気のある場所ではなく、人々が出稼ぎに行く土地でした。

観光地ではなく、サトウキビやパイナップル畑に働く場所とされており、しかも劣悪な条件で酷使されるケースも少なくなかったといえます。

観光名所であるワイキキビーチも魚の養殖地として利用されており、水田やタロイモ畑が点在していました。

ワイキキビーチの白い砂は運ばれてきたもの

出稼ぎにいく場所だったハワイですが、1960年頃になるとその環境は大きく変化していきます。

独立国家だったハワイが1898年にアメリカ領となり、1959年になるとアメリカ50番目の州になったため、欧米の資本家たちがサトウキビ栽培ではなく観光を主産業にしようと開発を始めたのです。

沿岸には運河や港湾が整備され、不衛生だった湿地も姿を消し、区画整理で道路が走るようになりました。

魚の養殖地だったワイキキビーチももともとは玄武岩の黒い砂利が散らばっていましたが、カリフォルニアなどから白砂が運び込まれ、建築家のデザインしたホテルが多く立ち並び、豪華客船の定期運航便などの就航で富裕層などが足を運ぶ場所と変化していったといえます。

日本でもハワイは魅力的な観光地というイメージが浸透し、労働が移民する場所ではなく憧れの楽園へと変わりました。

魅力的な楽園へと変わった理由

現在ではハワイのシンボルや象徴ともいえるワイキキビーチですが、人工的に作られた場所です。

ただ、このようなケースはハワイ以外にも、たとえばもともと衛生環境が悪化し汚職や犯罪が多かったシンガポールも同じです。

現在のシンガポールは清潔な近代都市というイメージで、道に唾を吐くだけで罰金刑を受けてしまいます。

厳しい衛生基準により、従来の悪いイメージは払拭されたといえますが、ハワイも楽園と呼ばれるためのリゾート地となるまで様々な努力を重ねました。

魅力的でないのなら世界中から魅力があると感じてもらえるような場所になるための工夫をすればよいだけであり、日本でも観光資源のなさや人を集める要素がない悩みを抱えたエリアでは、目指す目標に向かって取り組むべきといえます。

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