ハワイ語のルーツとは?ポリネシア人との深い関係を紹介
「ハワイ語」とは、ネイティブハワイアンの話していたポリネシア諸語に属する「タヒチ語」と同じ系統の言葉とされています。
そのためハワイ語とポリネシアは切っても切れない関係といえますが、具体的にどのように伝わったのでしょう。
そこで、ハワイ語のルーツやポリネシア人との関係について紹介していきます。
ハワイ語のルーツ
ハワイ語とは、次のように東西南北の広い地域で使われている南東語族(オーストロネシア語族)に属した言語です。
・東 イースター島
・西 マダガスカル
・南 ニュージーランド
・北 台湾
このオーストロネシア語族にはポリネシア諸語が含まれており、ポリネシアをはじめサモア・マルケサス・タヒチ・マオリ・イースター島・トンガなどで話されている類似した一群の言語ともいえます。
オーストロネシア語族・マレーポリネシア語派大洋州諸語に属しており、太平洋中部から東部までの主要な言語の大半を含む言葉です。
ハワイ語はポリネシア諸語のうち、タヒチ語・マオリ語・マルケサス語などと同じ東ポリネシア諸語に含まれる言語とも言われています。
ポリネシア人の移住とハワイ文化の関係
東西南北の広い範囲に渡る場所で使われたオーストロネシア語族ですが、言語が広がったのはポリネシア人の移住が関係しています。
ポリネシア人の祖先はオーストロネシア語を言語とするモンゴロイド系民族といわれていますが、台湾原住民の言語にも古い形で残っているようです。
ポリネシア人の移動は、5000年ほど前にさかのぼり、台湾や中国南部から始まりました。
その後、フィリピンの島々を南下し、ソロモン諸島から太平洋の島々へ移り住んだとされています。
紀元後300年には東ラパヌイへ、紀元後400年にハワイに、さらに紀元後1000年あたりになるとニュージーランドやクック諸島へ移ったと考えられています。
航法器具を使わずに、月・星・太陽・海流などで遠洋航海していた古代ポリネシア人ですが、。ハワイには500~700年頃にマルケサスから、1000~1300年にかけて双胴カヌーを使ってタヒチからの行き来があったようです。
タヒチから言語や様々な文化がハワイへと持ち込まれたことは、言語や神々、地名など共通する部分があることからも確認できます。
他にも生活に使用する用品や植物・動物・信仰などいろいろな文化がハワイに運ばれたといえるでしょう。
言語と文化との深いつながり
ハワイ語は現在ではハワイ特有の言葉とされているものの、ルーツを探ればポリネシアと深い関わりがあることがわかります。
言葉と文化は切り離すことのできない関係であるため、ハワイ語のルーツを知ることで広い地域に点在するポリネシア文化のある国々を理解することにもつながるでしょう。