日枝神社は東京都心のパワースポット
東京の中心部で自然が多く残されている場所と言えば、明治神宮と皇居、赤坂御所(迎賓館)に浜離宮恩賜庭園などが挙げられます。戦後の都市開発などが進み、これらは都会のオアシスと呼ばれていますが、もう一つ肝心な場所があります。今回は、都心のパワースポットである日枝神社を紹介します。
まずは場所から
日枝神社の場所は、東側に国会議事堂と首相官邸、北側には赤坂御門の石垣、西へと進むと神奈川の伊勢原方面へ向かう大山街道の起点、そして南側は麻布十番といった具合となっています。
本神社は後ろに日比谷高校、すぐ隣にホテルが2件(アパホテルとザ・キャピトルホテル東急)のほか商業地を挟んで都道405号線があります。
次に本神社の歴史について説明しましょう。今から約800年前に埼玉の川越に建てられたのが始まりです。滋賀にある日吉神社を秩父重継によって分社したのがきっかけでしたが、移転を何度か繰り返したのちに後年徳川家康が引っ越してから居城し、1867年の大政奉還までの間、15代までの将軍が住み続けた江戸城を築城した太田道灌が1478年、城の南西部における裏鬼門を封じるために城内へと引っ越しました。
1604年の改築によって麹町(現在地の北側)へと移転し、庶民に開放されたのもその頃でした。しかし、不幸にも1657年に発生した江戸の大火により社殿が焼失する事態となり、現在地へと再び移転したのはそれから2年後の1659年でした。
城の南西部へと戻ってきたのは災害などといった厄が入りやすくなるため、それを防ぐ意味で選ばれました。城はやがて皇居へと変わり、守る意味において重要な拠点として大切なお社(東京5社)の一部とされています。ちなみに読み方は「ひえだ」ではなく「ひえ」です。
せっかく訪れたのだから・・・
神社の見どころを紹介しておきましょう。一般的な神社と言えば狛犬が境内に配置されていますが、どういうわけか本神社にはそれがありません。
かわりに神様と人間の仲介役となる神猿(まさる)が敬われ続け、山の神の使いとして重宝されてきました。本殿の左側が雌猿で、子供の猿を抱き続け右側は雄猿で生き物や様々な木を生み出し続けたとされています。
もう一つは、末社となる山王稲荷神社と猿田彦神社(八坂神社)が並んでいます。毎年2月の牛の日に開催される初馬祭は、たくさんの行灯が神社を彩るほか毎年6月中旬には山王祭りが開催され、神田祭と深川八幡祭り共々江戸三大祭りとして有名ゆえに、これらは年末年始以外に一番賑わうシーズンです。
パワースポット
こちらの神社は主祭神として大山昨神を、相殿には国常立神と伊弉冉神と足仲彦尊、そして仲哀天皇といった3柱がそれぞれ祀られています。参拝される方はというと、場所柄国会議事堂がすぐそばにあるため、政治や財界などの関係者も訪れるようです。
出世運が主なご利益で、政治や経済の世界に限らず様々な分野において「大活躍したい」といった願望を持っている方が成就するために訪れています。
先に説明した本殿の左側にある雌猿の像を撫でるだけで、運気がアップするとも言われています。その他、縁結びや安産・厄除けのご利益などもあります。
男坂を登り、神門で一礼してからくぐって入ると、豪華な絵が天井に描かれています。出世運や仕事運のため平日でも賑わいを見せる場所であり、会社員やOLさんのほか、就活をしている学生さんにとっても、卒業後の進路として希望する会社に就職できるよう祈願する方もいます。
最後に・・・
日枝神社の住所を紹介しておきます。
・住所:〒100-0014 東京都千代田区永田町2丁目10番地5号
・お問合せ先:03-3581-2471
・交通アクセス
東京地下鉄千代田線国会議事堂前から徒歩1分
東京地下鉄南北線・銀座線溜池山王から徒歩2分
・備考:駐車場有
まとめ
都内の中心部に残る数少ないパワースポットである日枝神社ですが、各界において活躍される方々が訪れる神社です。仕事などにおける出世運などをアップして活躍されたい方のほか、恋愛成就などを目的に訪れる方が増えています。