牛にひかれて善光寺のパワースポット巡り
長野市内だけでなく日本の国宝建造物のなかでも有数の大さを誇る寺院が善光寺です。戦国時代に武田信玄公と上杉謙信が戦ったとされる川中島からも近いほか、1998年に開催された長野冬季五輪の際にも大勢の方々が県内各地を、国内外問わず訪問されました。今回は、善光寺のパワースポットについて紹介しましょう。
誰でも訪れることができるスポット
善光寺といえば今から約1400年以上前にさかのぼります。まだ仏教の宗派が確立していないころ、天皇の勅願で本田善光卿により開山すると同時に名前の由来とされました。一般的な寺院といえば宗派が大きく関係しています。善光寺はその垣根を取り払い、無宗派の立場(いわゆる中立)として存在しています。
どの宗派でも関係なく誰でも宿願できる歴史と由緒ある寺院として広く信仰を集め続け、男女平等の救済としては古くから知られているほか、現世安穏と極楽往生の二つをもたらしてくれる仏様で特に女性からは篤い信仰を集め続けているからです。
せっかく来たのなら・・・
パワースポット巡りをするのですから、エリア別に訪問しておきたいですね。最初は仁王門と大本願周辺です。旧来仏教ではタブー視される女性の方の救済を目的とした尼寺として数少ない存在ですので、パワースポットとしては女性の方の開運と幸せのご利益が得られます。
また、本堂となる本誓殿は女性の方にとって開運と幸せの、文殊堂は子育て開運と学業成就のスポットで、ちなみに前者は仁王門の手前側参道の左手にあり、後者は文殊菩薩(知恵を司る)と普賢菩薩(幸せを司る)と、それぞれ祀られています。
ひとにぎり地蔵はお守りが人気ですので、一握りするだけで今日一日分のパワーがみなぎり、同時に安らぎと不安解消が得られ活力へとつながります。
400メートルの石畳の道を歩きながら
前述の仁王門手前側参道右手側はむじな地蔵で、優しくなでながら祈念しましょう。その後は仁王門へとたどり着き、厳格な姿の仁王像が鎮座していますが、装備している武器は煩悩と魔を打ち払い、そして心を清めてくれる力を持っています。一礼をし、心を清めてから先へ進みます。ちなみにご利益は身体健全と災厄除けの守護神です。そして延命地蔵尊にたどり着き、ご利益は健康長寿です。かつての善光寺があった場所は火災が頻発していたため、その都度建て直しを続けました。
お釈迦様が邪心を払いのけるために存在する心の浄化を目的としたのが釈迦堂で、御開帳の際には回向柱が建てられ、その際には釈迦涅槃像の右手との間をひもで結び、前者に触れると御縁を結ばれたことにより現世における幸せが保証されます。
山門を越えたら
最初に訪れたいのは大勧進で、日本三大不動尊の一つとされています。こちらは厄除け不動尊と護摩祈願が有名で門の前に放生池に注目するならば、初夏の季節に咲く蓮の花が、冬になると雪化粧の善光寺全体も見頃です。
その次の護摩堂はお祓いと災厄除けが有名で不動明王が中央に、左右には愛染明王がそれぞれ祀られ、護摩祈願は災厄や悪運を消除してくれるのがお祓い(災厄除け)で、厄年を迎えた方には訪れておきたいところです。なお、前述の大本願が「女性の救済」のパワースポットであり、大勧進は「災厄除けのパワースポット」として二つの顔を持っています。
仏足石は足腰が健全になる、つまり健脚祈願のご利益があるパワースポットです。マラソンやトレッキングなどをされる方はお勧めで、仏足石に直接触れながら祈念すると足腰が頑丈になるとされています。山門の手前にあるのがお水舎で手と口を清めてから門をくぐりましょう。善光寺の表の顔とされる山門で、江戸時代の面影を感じます。ちなみに2階内部の拝観が可能で、文殊菩薩像や四天王像などが安置されるだけでなく、周辺の眺望ができます。
いざ内部へ
ついに本堂の内部へと突入します。その前に香閣の煙を活用して心を清めるほか、体が痛く感じる場所や具合が悪い箇所(参考までに、腰痛の方は腰)に煙を当てるとよいでしょう。生気アップのほか、宿願成就のご利益があるパワースポット(パワースポットは先に書きましたので、ここではご利益)についてお話しします。
本堂は宿願成就と生気アップで、須坂の南東にあたる四阿山と志賀高原と白根山の間にある横手山(いずれも群馬と長野の県境)、それに戸隠連峰(長野と新潟の県境)の山々からその力を取り入れる場所にあるのが善光寺で、朝方になるとエネルギーが強大になります。また、善光寺は江戸時代の仏教建築で国宝に指定されています。
「善光寺」と書かれた額に注目すると、5羽の鳩がどこかに隠れていて、すべて見つけると幸福になれると言い伝えがありますので、根気よく探してみましょう。
最後は外陣と内陣を紹介しましょう。前者はご本尊のもっと奥にある左手側の瑠璃壇を拝してから、一礼と合掌してから南無阿弥陀仏を唱えながらお祈りしましょう。なお、その後ろ側に戒壇巡りがあります。戒壇巡りでは死の世界を疑似的に体験できるとされ、暗闇の回廊を歩き続けた先にある極楽浄土への錠前に触れておくと、かねてからの願いが叶うと呼ばれる力を得るためのパワーが得られます。
その後は賽銭箱にあるなで仏の「びんずる尊像」があり、病気で悩んでいる場所(例・腹痛の場合は腹部)と同一個所をなでましょう。なお、ご利益は除病で健康成就に属しています。内陣も山門同様、拝観料が別途必要でこちらは日の出から夕方16時までとなっています。入る前に券売機で支払いをしてから内人のほか戒壇巡りや資料館の拝観ができるのですから、パワースポットとしては御利益が大きいです。
場所はどこなの?
最後に、善光寺の所在地などについて紹介しておきましょう。
・住所:〒380-0851 長野県長野市長野元善町491番地
・お問合せ先:026-234-3591
・拝観時間(山門の場合):9:00~16:00(施設により異なります)
・交通アクセス:長野電鉄長野線善光寺下から徒歩14分
・備考:一部入館料が設定、それ以外は無料
まとめ
今回は善光寺のパワースポットについて紹介しましたが、周辺の旅館のほか宿坊をうまく活用すると毎朝行われるお朝事やお数珠頂戴に参加する場合に便利です。いずれも生気を頂けるといったご利益があり、また、国道406号線と旧北国街道の交差点が表参道の起点ですので、散策とセットでパワースポット巡りを楽しみましょう。