ハワイの旗にはなぜユニオンジャックが配されている？その意味と歴史とは

ハワイの旗は、左上にユニオンジャックが配されていることが特徴です。

しかしハワイ王国は独立国家であり、英連邦に属したことも植民地だったこともありません。

もともとハワイ州の州旗は1845年にハワイ王国の国旗として制定されたものですが、なぜユニオンジャックが配されているのか不思議に感じる方も少なくないはずです。

そこで、ハワイの旗の由来やその歴史について解説していきます。

ハワイの旗の意味

ハワイの旗は「カ・ハエ・ハワイイ」と呼ばれており、1854年5月20日にハワイ王国旗に制定され、1990年7月31日には「カ・ハエ・ハワイイデイ」としてハワイ旗の日が制定されました。

ハワイ共和国とアメリカ準州時代を経て、アメリカ50番目の州であるハワイの旗として現在も使用されています。

もともとハワイの旗はストライプを7本とし、上から赤・白・青で構成されていました。

しかしハワイ王国旗になってから、上から白・赤・青の順番で1本増えた8本で構成されていますが、これは次のハワイの8島を意味しています。

・ニイハウ
・カウアイ
・オアフ
・モロカイ
・ラーナイ
・マウイ
・カホオラヴェ
・ハワイ島

ハワイの旗にイギリスのユニオンジャックが配されていることに疑問を感じる方もいることでしょう。

その歴史は、ハワイ王国を建国したカメハメハ一世が親しくしていたイギリス人船長であるジョージ・バンクーバー氏との安全保障の協定を結んだことに関係しています。

当時は絶大な力のあったイギリスとの関係を他の外国船に示すため、イギリス国旗を旗に配したようです。

1816年、海軍の役人にハワイ王国の旗を発注すると、左上にユニオンジャックが配されていたとされています。

7本の横の縞模様で上から赤・白・青でしたが、1845年にカメハメハ三世がハワイの旗を公式に揚げたとき今のデザインに変更されました。

実は正式には認められていないものの、ハワイアンのハワイの旗としてカナカ・マオリと言われるネイティブ・ハワイアンの旗もあります。

カナカ・マオリは「真の人」を意味する真のハワイアンですが、現州旗がハワイ国旗として制定される1843年に、イギリス人によって使用が禁止されそうです。

ただ、ハワイアンはこの旗こそがハワイの旗と考える方もおり、ネイティブ・ハワイアンそのものを象徴しているともいえ、ハワイアン集会などではこの旗を掲げていることもめずらしくありません。