ネイティヴハワイアンと呼ばれるポリネシア人はいつ・何処からきた?
ポリネシア人の話すハワイ語・タヒチ語・ラパヌイ語・マオリ語などは互いによく似ているといわれています。
ハワイ諸島の神像やハワイアン音楽など、ポリネシア人とハワイは切っても切れない関係といえますが、ネイティヴハワイアンと呼ばれるポリネシア人はいつ、どこからきたのでしょう。
ポリネシア人の起源
アジアから太平洋に人が移動するタイミングは二度ほどあったと考えられており、まずは4~6万年前の氷期の終わり頃に、スンダ列島を東へと移動しオーストラリアにも映ったといわれています。
次にフィリピン諸島を経由して移動がありましたが、この移動がポリネシア人の起源になったとされているようです。
3500年ほど前、トンガとサモアで育まれた文化をもととして、ポリネシア人はタヒチやマルケサスへと移動して行ったとされていますが、ハワイに移動したのはマルケサスとタヒチからのそれぞれ二度と考えられています。
ポリネシア人が太平洋の島々間をどのように、いつ移動したのか、それにはいくつか説があるようですが、研究が進むことでいずれ明確になることが期待されます。
ポリネシア人が移動した経緯
太平洋の島々に住むポリネシア人は、もともとアジアから移動してきた人と考えられています。
中国南東部または台湾あたりに住む人が南へと移動し、フィリピンの島々を南下しながらソロモン群島を経て、現在の太平洋の島々へたどり着いたのではないかと考えられているようです。
ポリネシア全域を含む東はイースター島、南はニュージーランド。そして北は台灣、西はアフリカ近くのマダガスカル島にまで及ぶオーストロネシア語族の言葉が話されている地域と、アウトリガーカヌーが使用されている地域がほぼ一致すると云う、興味深い研究結果もあります。
いつハワイに移動した?
ポリネシアのカヌー(ハワイのヴァア)は、貿易風の風上に向かっても航海しやすい構造となっていました。
トンガやサモアから東に移動したポリネシア人は、タヒチあたりで他の太平洋の島々へと展開していったのではないかと考えられていましたが、それぞれの島で出土された釣り針からみると、タヒチではなくマルケサスを分岐点としてハワイに移動したと推測されるようです。
また、マルケサスからハワイに移動したには、紀元後500~700年頃と考えられていますが、この時代は日本の古墳時代後期から飛鳥時代です。
紀元後1000~1300年頃にタヒチとハワイの間にカヌーでの交流があったと考えられています。
遠く離れた島へと移動した理由は食糧を求めるなどいろいろ考えられますが、いずれにしてもポリネシアの人たちは月・太陽・星座・風向きなどから方位を知り、雲・空・鳥の種類・潮の流れなどで様々なことを察知できる優れた海洋民族だったとも考えられます。