ハワイで1年中吹き続けるトレードウィンドと呼ばれる貿易風について紹介
ハワイで1年中吹き続ける風は、海を渡って吹く「貿易風(トレードウィンド)」です。
海風は湿度が多く含まれているイメージを持つ方も少なくありませんが、貿易風は北東方面の海からで、乾燥していることが特徴といえます。
ハワイのユニークといえる自然を作り出している風でもあり、ハワイ諸島の地形や動植物の進化にも影響を与えているといえるでしょう。
そこで、ハワイで1年中吹き続けるトレードウィンドと呼ばれる貿易風について紹介していきます。
貿易風とは
貿易風とは偏東風とも呼ばれる風で、地球の周りを東から西に向かって吹く風のことです。
地球の自転により起こる風であり、南北の温度差はそれほどないものの、自転の効果が大きい赤道付近で見られます。
ハワイはいつも貿易風が吹いているので、海からの湿った空気が島へとぶつかり雲ができます。
水分をたくさん含む雲の粒がくっつくと雨となって降り落ちますが、雲が流れれば一時的に雨が降ることになります。
ハワイは雨が多いものの、スコールのように降ってすぐにやむのか、この雲の流れによるものといえるでしょう。
雨が降ってもすぐに止んで晴れるため、降った雨に太陽の光があたることでできる虹を目にすることも多いといえます。
貿易風のつくり出した景観
ハワイ諸島を春から秋に吹き抜ける「貿易風」。
この貿易風が、ハワイに特徴のある景観をつくり出したともいわれています。
ハワイ諸島は年間通じて貿易風が吹いており、おおよそ北東から吹きつけています。
湿った空気がホノルルのコオラウ山脈、カイルアコナのマウナケアやマウナロア、カアナパリのハレアカラなどにあたり雨となって降り落ちますが、山を乗り越えた風は乾燥した状態です。
ハワイ島には4千メートルを超える山々が連なっており、貿易風の湿った空気が標高2千メートルの峠を越えることはほぼありません。
そのため北東側には厚い雨雲を広げることとなり、この地に存在するヒロは比較的雨が多く降ります。
しかしマウナケアの山頂付近は乾燥した状態となり、天体観測に絶好の条件を作っているといえるでしょう。
ハワイの雨の事情
ハワイはリゾート地でも雨が降るものの、長くても10分程度で止みます。
そのためハワイのロコたちは雨が降っても、一時的なものでありすぐに止むことを知っているため、のんびり上がるのを待っています。
10月末から3月頃の冬季には、天候が不安定になるため風や雨が降ったり止んだりを繰り返すこともあります。
しかしずぶ濡れになるほど降るわけではないため、折りたたんで収納できる傘や軽量のレインウエアなどがあれば十分でしょう。